2019.11.27 未分類
自働車保険約款「保険金を支払わない場合―対人賠償」の説明
「個人所有の自動車を会社の業務に従事中に同僚を乗せて運転中に事故をして同僚を怪我させた場合に対人賠償保険金は支払われません。」に関しての解説。
自働車保険約款「保険金を支払わない場合 対人賠償」
⑤「被保険者の使用者の業務に従事中の他の使用人。ただし,被保険者が被保険自動車をその使用者の業務に使用している場合に限ります。」
具体的事例で説明しますと。
「Aさんは個人名義の自動車を所有して,保険契約もAさん名義で加入していた。 ある日,会社の営業の仕事のためにAさんの自動車でAさんが運転して同僚のBさんを助手席に乗せて,本社から隣の市にある得意先の会社に行く途中に,カーブでハンドルを切り損ね道路の左端の電柱に衝突し同乗者のBさんが左大腿骨の骨折をした」
以上の事実関係からすると,Aさんは(Aさんは保険の記名被保険者)自分の車を会社の仕事に使い,Aさんの会社の同僚Bさんを車に乗せて,仕事中にBさんを負傷させたことから,約款⑤の規定で,AさんはBさんの負傷に対する損害賠償については対人保険では支払われないことになります。
この点は十分注意することが必要です。
安易に自分の車を仕事に使い同僚を乗せて運転しないことです。
但し,「記名被保険者による同僚災害補償特約」を締結していれば,この特約で有責となります。
この特約は,自動附帯の場合も多いのですが,保険会社によっては自動車保険契約維持に自動附帯されない場合のあると判断されますので,個人の車を社用に使う人はこの特約が付いているか契約時に確認する必要があります。
注意していただきたいのは、
Aさん本人が運転している場合に適用できるのですが,Aさんの息子がAさんの車を借りて運転し,息子さんの会社の仕事のために使っていて,息子さんの会社の同僚を乗せて,その息子さんが息子さんの同僚を交通事故で負傷させた場合は,Aさんの息子さんは記名被保険者ではないのでこの特約は適用となりません。
以上