2019.9.9 未分類
むち打ち症の慢性化の説明
1.症状の変化(頸椎捻挫,神経根症型,バレー・ルー症状群の場合)
(1)急性期の初期 ・頸部の痛み,はれぼったさ,熱っぽい感じ,運動痛,
(1~2週) 運動制限,頭痛と頭重感
・自律神経症(めまい,眼のかすみ,耳鳴りなど)
・腕のしびれ
・神経根症状の存在
(2)急性期の後期 ・痛みの部位の原曲化
(3~4週) ・痛みの運動方向の限局化
・自立神経症状の明確化
・神経根症状の明確化
(3)亜急性期 ・頸部の運動性の回復
(3か月まで) ・運動痛の軽減
・自律神経,体性神経刺激症状の軽減
◎むち打ち症の80%は亜急性期の3か月までに治癒します。
2.慢性化の要因(3か月を超えて治療が続く場合を慢性期と言います)
(1)医学的な原因
①受傷時に患者が有していた基礎質感(頸椎症,頸椎椎間板ヘルニア,脊柱管狭窄症、後縦靭帯骨化症など)
②病態によるもの
・神経根症型,バレー・ルー昇降群は頸椎捻挫型に比べて一般に慢性化しやすい
③治療開始の遅れ
・早期治療が理想的
④不適切な治療
・急性期の牽引や乱暴なマッサージ
⑤精神・心理的問題
・不安感,被害者意識が自律神経失調に関与する
(2)社会的要因
①賠償問題が慢性化に関与しているケースがある
②詐病
他覚的所見の乏しい患者の中には詐病患者もいる可能性がある。