DeNAのキュレーションサイトをめぐる動きが物議を醸しています。
キュレーションサイトとは、ある特定のテーマについての情報を収集して集約した、いわゆるまとめサイトのこと。
記事を執筆する者はキュレーター(curator)と呼ばれており、これは専門的知識をもって業務にあたる者のことをいいますが、近年のネットにおけるキュレーターの作成記事の中には本来の意味とはかけ離れたものが多く存在している。
DeNAは2005年に上場し近年急成長を遂げてきた。
同社はここ数年キュレーションメディア事業に参入し、2014年にはiemo(インテリア情報サイト)とMERY(女性ファッション情報サイト)の2社を買収し、翌2015年にはWELQ(医療情報サイト)を開設した。同社は同年、東洋経済オンライン作成の売上成長率ランキングで1位を獲得している。
しかし、今年に入って同社の運営するキュレーションサイトの情報が不正確であり、また他サイトからの転用を疑う指摘が多くなされるようになり、同社はサイトを相次いで非公開とする事態となりました。
緊急会見からは、同社がマニュアルを作成して専門外のライターに記事の編集を外注し、綿密なSEO対策を施して同サイトの検索結果が上位に来るようにしていたことが明らかになった。
キュレーションサイトでは自由に情報を編集してまとめられるため、誤情報があたかも信用性のある情報の体裁をとりやすく、また著作権侵害の問題が生じるおそれも高い。
情報過多のネット社会において、有益な情報のみを効率よく収集できる反面、その取捨選択には利用者の判断が求められている。